2009年6月29日月曜日

6.28 北海道浦河町 *べてるまつりin浦河


浦河にある「べてるの家」に行ってきました。
そして、年に一度の「べてるまつり」に参加させていただいてきました。

全国から700人?ほどの人が集まり
とてもすごいエネルギーに包まれていました。



・・・が、正直にいって、
今は文章にできる自信がありません。


あまりに多くの出会いがあり、
大きく心が揺さぶられ、
たくさんの側面があって・・・


とにかく充実した濃密すぎる四日間でした。




今回は「降りてゆく生き方」の皆さんが
「べてるまつり」に来られるということで、
急遽同行させていただくことになりました。

以前から訪ねたいと思っていたのですが
北海道に行くタイミングと重なったので
相変わらず本当に運が良いです^^

今回は
プロデューサーであり弁護士の森田貴英さんと
監督の倉貫健二郎さん
カメラマンの赤川修也さん
(こんなスゴイ方々です→http://www.nippon-p.org/mov-staff.html
俳優の権藤栄作さん
スタッフの柴木さん、小村亮雄さん、従兄弟の小村ひでさん


・・・という方々と一緒に浦河で3泊4日を過ごさせていただきました。


それぞれの見ている世界を知ることで
自分の視点・立ち位置があぶりだされていくのを感じました。


また、プロフェッショナルな皆さんの動きを見ていて、
磨き上げられた曇りのないファインダーを通して世界を見つつ
鋭い洞察でその世界を自分の中に取り込まれているなぁ・・・と感じました。


それが「降りてゆく生き方」という映画に凝縮されています。
機会があれば、ぜひご覧ください!
(この映画は自らで"機会"をつくることもできます。興味のある方は連絡をください!)



P6250238 (Small).JPG


 


べてるまつりの詳しい内容は
またの機会にじっくりと書きたいと思います。


「べてるの家」とは・・・

べてるの家英語:Bethel's house)は、1984年に設立された北海道浦河町にある精神障害等をかかえた当事者の地域活動拠点で、社会福祉法人浦河べてるの家(2002年法人化-小規模授産施設2箇所、共同住居12箇所、グループホーム3箇所を運営)、有限会社福祉ショップべてるなどの活動の総体である。そこで暮らす当事者達にとっては、生活共同体、働く場としての共同体、ケアの共同体という3つの性格を有している。


(wikipediaより引用)



ざっくり説明するとこのようになるのですが、
こんな言葉では括れないものがあります。
あえて一言でいうなら、べてるは「場」だなと感じました。


浦河という町全体をひっくるめて、
昆布のある海岸も、競走馬が歩き回る野原も
風が吹き抜ける岡の上の共同住宅も、
陽光に照らされる新緑の緑も・・・

それらがすべて影響しあい、
重なるところ、それが「べてるの家」ではないか、
そんな風に感じます。


その先には
精神障害者の方が社長を務める会社や
高齢化する町を支える精神障害者によるまちづくりがあり、
事業規模が1億円を超えていたりするわけです。

が、それらは結果として切り取られる一つの側面でしかなくて・・・。

「べてるの家」では精神障害者と呼ばれる人たちが
自らの問題を当事者同士で研究する「当事者研究」という
取り組みがなされているのですが、これが核だと思います。
そしてそれを実施できる「場」こそが「べてる」ではないかと。


べてるまつりの前日には
当事者研究全国交流大会という催しが行われていたのですが
これはその「当事者研究」を行う精神障害者と呼ばれるの方々が
それぞれの研究成果についてプレゼンするというもの。


きっとはじめて聞く人にとっては「?」だと思うのですが
これが本当にすごいのです。



自分の暗くて痛くて苦しい部分に自らの手でメスを入れ、
ひとつひとつ丁寧に解剖していく。

もちろん周りの仲間と共になのだそうだが、
僕らでさえ見てみぬふりをして生きているのに
それが原因で現在進行形で苦しんでいる方々にとっては
想像もつかないほどの勇気が必要だろうと思う。

ここでは、幻聴を「幻聴さん」という愛称で呼び、
かわいいキャラクター化されている。

幻聴さんに苦しめられた仲間には
「大変だったね」と言って苦労を認め、
暴れまわったとしても当人を責めることはしない。

ここでは「人」と「問題」は別物なのだ。
問題は問題として机の上に並べて、その原因を探る。
当事者も被害者であり、とっても苦労しているのだ。
(・・・と少なくとも僕は感じた)


 


精神障害者と呼ばれる人たちのことを
ぼくは今まで偏見を持って見てきたと思う。


自分の中で勝手に線を引き、
自分とは関係ない別世界の住人として距離を置いてきた。
どこかで自分より弱くて、だめな人だと見ていたかもしれない。

恥ずかしいけれど、これはきっと事実だ――




しかし、当事者研究発表を聞いていると
少なくともそこで発表している人たちは
勇気を出して裸の自分と向き合っていた。

何度も何度も生きることを諦めようとしてきた人が
過去に逃げずに向き合って、震える手でマイクを握りながら
何十人、何百人という人たちの前で語っていた。
かれらはとっても勇敢に見えた。


これを聞きながら、正直言って困惑していた。

だって、彼らはぼくなんかよりも
ずっとキレイな心で世界を見ている気がしたから。

ちょっと心が繊細で、
ちょっと相手のことが分かりすぎたり
ちょっと深く考えすぎてしまったり・・・

そんな違いしかないような気がして、
自分は卑怯者だから安定して生きれてるんじゃないか?
なんて思えてきたりする。

心を鈍感にできる人が健常者で
心が繊細な人は精神障害者・・・?

健常ってなに?
障害ってなに?

よく分からなくなってきた。


彼らとまったく同じ環境で
まったく同じ境遇を辿ってきたとしたら
自分も精神科に通っていた自信はある。

でも、そこから立ち上がって
彼らのように当事者研究をできる自信は全くない。


自分が本当は弱いことは知っているから、
この仮説を頭でイメージしながら、すごく困惑した。

 


P6260273 (Small).JPG




さらに驚いたのは
この会場が『笑い』に溢れていたということ。

こんな暗いテーマをも笑いに変えてしまう。
きっとこれを読んでいても想像もつかいないと思うけれど
本当に笑いに溢れているのです。


笑いに変える当事者の開き直りと
笑ってあげる周りの人々のやさしさ。


この関係が本当に無理がない。
だからべてるで働く健常者の人たちも
仕事を心から楽しんでいるという印象だった。

だって
暴れたり、突然ぶっ倒れたり、街中で寝てたり、トイレで四日間過ごしたり・・・

毎日起こるこれらのことが
ここでは笑い話にできるんだから。
笑いに絶えない職場なのだ。


うーん、いよいよ長くなってきたけど
なぜこのブログに精神障害者の施設のことを
こんなに気合を入れて書いているのか・・・


それは、ここで起こっていることがまさに
ぼくが「限界集落」という現場を訪ねて
伝えたかったことと重なるからだ。



代表の向谷地さんが発した言葉が象徴的だった。

「これから僕らは健常者支援をしていこうと思っています」

冗談として言ったのだと思うけど、
これはまんざらでもないと思った。


現代社会では程度の違いこそあれ
多くの人が少なからず心の病を持っていると思う。

でも、向き合うと大変なことになる気がして遠ざける。

個人としても、企業としても、社会としても
その核心には手を付けられないままで
その歪を受けて閾値を越えた人は「ウツ」というレッテルを貼られて脱落していく。

みんなほんとは紙一重なんだけど
貧乏くじを引いた人は自分とは違う世界の人にしてしまう。
ほんとはここに大切なことがあるのに・・・

彼らは自分の負の部分から逃げないと覚悟した時から
人生がはじまったのだと思う。

吉本さんの水俣の話とも通ずるところがある。
本当に勉強になった四日間でした。
また改めてしっかり書きたいと思います。

とりあえず、お世話になった皆さん
どうもありがとうございました!!




P6260299 (Small).JPG








***


なんとなんと、以前に徳島県神山町のエントリーでも紹介した
西村佳哲さんがいらっしゃっていました。


なんでも、僕が昨年参加した奈良の「自分の仕事を考える」に
ゲストで向谷地さんをお呼びするのだそうです。
懇親会で偶然出会い、あまりにうれしかったので思わず話しこんでしまいました(笑) 




また東京でよろしくお願いします!



2009年6月25日木曜日

6.24 青森県大間~北海道苫小牧 *移動日

今日は朝一で大間からフェリーに乗り込みました。

ただでさえお金が尽きてきたのに加えて
先日のバッテリー交換の出費もあったので
車は断念して大間港に置いていくことに。
晴れて、ヒッチハイクもせざるを得ない状況に。

と、その前に、
フェリーに乗ると大間小学校の修学旅行と重なったようで
なんだか盛大なことになっていました。

P6240209 (Small).JPG

こんな感じで、
たくさんの大人が集まってテープでつないで
大漁旗を振る人たちがいて・・・・

フェリー出港時に
あるお父さん(らしき人が)
「元気で帰って来いよーー」と大声で叫んでいて
無性に胸が熱くなりました。

たかだか修学旅行でたいそうな・・・と思う一方、
こんなに子どもを愛する地域があること
そして地域に愛される小学生がいることに感動。
朝っぱらから清々しい気持ちになったのでした。

こんな光景、都会じゃ考えられないな。

大間小学生、羨ましいぞ!

��これは噂の青空組のゲリラ応援なのかもしれないのですが...真相は来週分かります^^)


そのあとフェリーで一緒だったおじさん二人から
「ナビの設定ができないからやってよ」とお願いされたので
到着後に設定したら、一緒に乗せていってくれるというので
苫小牧まで乗せていただきました。

久しぶりのヒッチハイクをすることなく
目的地までたどり着いてしまいました。
ありがとうございました!

P6230191 (Small).JPG

明日からは「降りてゆく生き方」の皆さんと
「べてるの家」などに行く予定です。
そのために今日は新千歳空港(野外)で初野宿です。

北海道は広すぎて
移動するだけであっという間に一日が経ってしまうのですが
明日も元気に行きたいと思います!

PS
昨日道の駅で出会ったママチャリダーの小林くんです。
ママチャリで日本一周しています。とっても面白い!
また東京で会いましょう!

P6230188 (Small).JPG

6.21 埼玉県東松山市 *地元学の現場へ



この旅でご縁をいただき、

個人的に(勝手に)新たな「師匠」として尊敬する

吉本哲郎さんが東松山で地元学をされる・・・ということで

無理を言って同行させていただくことに。



午前九時に集合。

なんと、4月?に訪れた島根の中山間地域研究センターの方が4名来られていました。

笠松さんとは少しお話をさせていただいたのでした。

こんなところで再開するとは!



他には東松山市の環境保全課の加藤さん、中島さん

インフォメーションセンターというNPOの石原さん、シンメさん、

地元学ネットワークから横尾さん、ベトナムのNGOのイノオさん

そして吉本さんという布陣でした。



P6210031 (Small).JPG
自己紹介も早々に
まずは東松山市の地図を広げて色塗りをすることに。
田んぼは黄色、川は青、畑は黄緑・・・など色を付けていきます。

大の大人達が真剣に色鉛筆で色塗りをするわけですが、
これが新たな発見の連続でした。

もちろん、はじめて来た土地なので
よく知らないわけですが、
地図記号を読んでいくと面白い発見がある。

なんでこんなところに荒地が?竹林が?
どうしてこんなに沼が多いんだろう?
田んぼはこういうところに多くて、
畑はあんなところに多い・・・

というように疑問や気づきがあり
このあと実際に町を歩くと
ひとつひとつ疑問が解明されていくのです。

P6210034 (Small).JPG


昼食を町の中華料理屋で食べる。

吉本さん曰く
「日常食の中からも地域は見えてくる」とのこと。
庭先の花壇の花も一つの情報だということで
地元学は気が抜けません・・・笑

写真はピリ辛のモツ煮。
東松山ではスタンダードだそうです。東京都埼玉でも違うんだなー

P6210060 (Small).JPG

P6210066 (Small).JPG
今回のメインフィールド、唐子地区を回る。

ホタルの保全をきっかけに地域活動が生まれたところや
冠水橋である鞍掛橋などを見て回ったのですが
その後に吉本さんが「どこか一軒でも古い農家に行きたいな」と言ったので
加藤課長が神戸(ごうど)という地区の区長さんに連絡して伺うことに。

突然の訪問にもかかわらず
庭と畑にある植物のことを教えて欲しいいう
お願いに快く応じてくださいました。

そして約二時間くらいいたのでしょうか、
畑の野菜だけで29種類(この日に存在するものだけで、です!)
果樹や有用植物、庭の木を入れるとゆうに100種類を超える植物があったのです。

専業農家でもないこの普通のご夫婦の家に
これだけの植物が、さも当たり前かのように存在して、
それらの名前がスラスラ出てくる。
さらには今も新しい植物を植えているのです。

よくよく聞いてみると、
庭に植えられた(一見使い道がなさそうな)植物の多くが
かつては薬草として使われていたりしていたそうで
庭も生活の一部として全て計算されていたわけですね。
改めて日本人の暮らしの奥深さを感じました。

一見、なんの変哲もない家の庭にも、
こういう観点から一つ一つ丁寧に聞いてみると
めちゃくちゃすごいものが隠れている・・・
ということに、本当におったまげました。

P6210130 (Small).JPG

P6210108 (Small).JPG
P6210120 (Small).JPG
あと、おとうさんに
「今まで食べたものの中でなにが一番おいしかったですか?」
という質問をされたのですが

「白米に卵をかけたごはんかな。
 あれをはじめて食べた時は生き返ったーっていう感じだった」
と答えられたのが印象的でした。

今でもその感動を覚えているそうです。

食べ物の価値っていうのは、
いいものを食べるってことじゃないんだなぁと再認識。

このあと会議室に戻って
20時くらいまで作業をして今日は終了。

そして悩んだのですが
日曜日のうちにETCを使って青森まで行こうと思い
みなさんとお別れして高速に乗ったのでした。


地元学では地域を見つめる
一つの視点を教わった気がします。

地域をミクロとマクロなところから見つめ
それにより、こんなに地域を立体的に切り取ることができるとは・・・
本当に貴重な経験をさせていただきました。

みなさん、本当にありがとうございました!

P6210093 (Small).JPG




2009年6月23日火曜日

[info] 今後の予定

友廣@青森です。



21日に東松山の地元学の現場を訪ねたあと

ETC休日割引のうちに!と思って一路青森を目指しました。



途中の睡眠やら休憩を含めて

丸一日かかって昨晩到着しました。

なんと、高速料金1500円で到着!



が、、ガソリンがやばいと思って途中のICで降りたら

あともう少しというところで「プスンプスン・・・」とガス欠に。

片道5キロ山道を歩いて最寄のガソリンスタンドまで。

携行管をもって往復したのでした。往復2時間。



そして24時くらいに近くの大型店の駐車場で寝ようと思ったら

バッテリーが上がってしまい...エンジンがかからない。



あまりに疲れたので明日にしようと思って寝たら、

今朝また3時間くらいかかって

おまけにバッテリー交換するはめに。

貴重なお金が飛んでいきました。



そんなわけで、北海道は久々にヒッチハイクにしようと思います。



これから畠中智子さんに紹介していただいた

青森県大間の島康子さんを訪ねて

一旦大間に車を置いてフェリーで函館へ。



北海道では

べてるの家」や「モリの子どもの学校」や農家の谷寿彰くん宅を訪ねようと思っています。
あとはNPO法人「日本で一番美しい村」連合もすごく興味があるので
美瑛町の事務局も訪ねることができれば・・・なんて思っています。

10日間くらいしか時間がないので
どうなることか・・・という感じではありますが
また新しい出会いに恵まれた旅にしたいと思います。

まずはインプット!

ブログも更新していきますので
引き続きよろしくお願いします!




2009年6月21日日曜日

6.20 栃木県日光市三依村 *頼りあえる地域づくり



東京に立ち寄って

いろいろな用を済ませた後

早朝から栃木へ向かいました。




東京では

食育推進会議の外部委員をさせていただいている

墨田区の「すみだ食育フェスティバル2009」のワークショップに参加。

ぶった農産の佛田さん、株式会社マルタの鶴田さんから
有機農業についていろいろ勉強させていただきました。

#住民主導でここまでの企画が実現しています(リンク参照)
#しかもはじまってまだ一年。この動きは本当にすごいです。
#明日(21日)までなのでもし時間があればぜひ!





他にも、
朝日新聞の浜田さんに取材していただいたり(掲載はまだ先になりそうですが...)

高知のメンバーと再開して渡辺雄くんに

フードコーディネーターのよしもとさんを紹介してもらったり

藤井マサルさんにアミタ持続研の千田さんを紹介していただいたり・・・



短い滞在でしたが久しぶりに東京的な時間を過ごしました(笑)
(時間がなかったので皆さんに連絡できなかったこと、どうかご了承ください)


P6052063 (Small).JPG

さて、前置きが長くなってしまいましたが、
本日より関東以北(東北・北海道etc)の旅をはじめました。

当初立てたスケジュールでは
のこり約一ヵ月半でひと段落させる予定なので
それに向けて引き続き充実した日々を過ごしたいと思います。

そんなわけで今日は
栃木でボランティアコーディネーターとして
「宇都宮市民活動サポートセンター」や
「とちぎユースサポーターズネットワーク」などに所属しながら
三依という中山間地に入って地域で活動されている
岩井俊宗さんを訪ねてきました。
(藤井マサルさん、ご紹介ありがとうございました!)

ちょうど朝から三依で活動されているということで
現場を訪ねさせていただくことに。

高速道路を間違えるというミスをしてしまい
午前中の炭焼きの現場には立ち会えなかったのですが
おいしい「炭そば」をご馳走になったあと畑へ。


P6200016 (Small).JPG

なんでも、この三依地域での取り組みは
組織をつくらずにネットワーク的にやられているとのこと。

30人ほどがメーリングリストに入っていて、
興味や時間の合う人が毎回自由に集まります。

もともとは二年前に雪下ろしを手伝いに村に入ったのがきっかけで、
そこから課題や可能性がいろいろと見えてきたので
興味のある人たちを集めて村の人たちと協働しながら
定期的に耕作放棄地を開墾したり
炭を焼いたりしているのだそうです。

今まで行政が取り組んでもうまくいかなかった地域なのに
岩井さんの取り組みははうまく回っているそうで、
いろいろと注目されているんだとか。

地域の人たちに受け入れてもらえるかどうかが大事だけど
行政だとうまく関係をつくることができなかった。

今日を終えて考えてみると
どうもその鍵は<村の人に頼れるか否か>
ではないか、と感じました。

宇都宮に戻って岩井さんといろいろとお話したのですが、
コーディネーターという仕事は「助けてくれ」と
代わりに言ってあげることだというのが印象的でした。

助けてあげることはできても
助けを求めることって意外と難しい。

みんな、自分の弱さを見せたくないから強がってしまう。
すると関係が分断して、孤立して、全体として衰退していく。
こういう構造っていろんなところであるなぁと、実感。

このような場合、
「助けて」とか「教えて」ということで
逆によい関係性が生まれていくことがある・・・
(もちろん礼儀とかは重要ですが!)

特に地域に入っていく時、
こういう姿勢ってすごく大事なわけで、

岩井さんはボランティアコーディネーターとして
このあたりのツボを心得ているから
地域に入っていってもうまく関係が築けているんだろうなぁと。

そんな風に合点がいったわけです。

P6200020 (Small).JPG

一方で、大学生に対しては
「頼ることや教わることを経験して欲しい」という思いもあるとのこと。

このように教育的価値も高いし、
実際に経験したら結構ハマルはず。
今までの経験上、若い世代にとっても潜在的なニーズがあると思う。


そんなわけで、
お互いにwin-winの関係が生まれるのが素敵!

教えを請う側も
教えを授ける側も
双方に生きる上で大切なことを得る。

ここはまさにそのようなコーディネートが生まれる現場でした。

ちなみに今日は宇都宮大学の大学生3人と社会人1名が参加して
炭焼きの後は、みょうがやキャベツやじゃがいもを植えているのを
見に行って少し手入れをしてきました。

これを仕掛けられている岩井さん、実は26歳です。
9月には念願のパパになられるとのこと。
おめでとうございます!


明日は埼玉県東松山にて
吉本哲郎さんの地元学の現場を訪ねます。
朝早いので既に移動しました。

こうしてブログが更新されるということは
車中泊だということです(笑)

今日も学びの多い一日でした。
明日もよき日になりますように。

P6200026 (Small).JPG



2009年6月14日日曜日

5.13-15 徳島県神山町 ① *創造的過疎地


この旅で必ず訪ねたかった場所のひとつ、神山町。


実は1月に奈良県で行われた
自分の仕事を考える3日間」というワークショップがあり
そこにゲストの一人として来られていたのが
神山町にて活動するNPOグリーンバレーの大南信也さんでした。


約30年前にスタンフォード大学の修士課程を卒業されて
地元で家業の建設業を経営されているが
その傍らで「せかいのかみやま」を目指して地域での活動をされている。

なんといっても、このサイトが秀逸だ。
「イン神山」

このサイトを見ればすべてわかる。


その活動はもちろんのこと、
ここにいる人のことも、
その飾らない雰囲気も、

分かりやすく一言であらわされた表現とは違い、
たくさんの人のたくさんの視点が
少しずつ丁寧に積み重なって
その総体として「かみやま」が見えてくる。

このサイトをつくったのがリビングワールドの西村さん。
ぼくがこの旅に出る上で、
重要なきっかけを与えてくださった方の一人だ。

「神山の人にはさわやかさがある。それを伝えたかった」

大南さんの思いを西村が仕組に落として
それが絶妙なバランスでそこに存在する。

「このサイトがフィルターになっているから、変な人は来ない。
 素直でさわやかな人が自然と来てくれるんや」 と。





P6120157 (Small).JPG


KAIR(Kamiyama Artist-in-Residence)という
アーティストインレジデンスのプロジェクトが
なんと、10年前から続けられてきた。

年に3人、世界中からの応募から選ばれた人が
空き家に滞在して町内に作品を残して行くというもの。


最近は有償(とっても安い)で町内の空き家を
アトリエとしてアーティストに貸し出すプロジェクトもされている。

ここで驚いたのが
アーティストから「画材を町まで買いに行きたい」という要望が出たら
事務局から地域の人たちが入っている携帯MLに情報が送られる。

すると「行ってもいいよ」という人が現れて
無償で連れて行くのだそうだ。

このボランタリーな仕組が
日常であたりまえに起こってしまうことで
海外からきたアーティストはおったまげる。

そして「カミヤマはすごかった!」というクチコミにつながるのだそうだ。
そりゃそうだ。


 



P6120167 (Small).JPG


 


他にも、アメリカの「アドプト・ア・ハイウェイ」というプログラムを基にした
「クリーンアップ神山」という取り組みも日本で最初に行われたそうだ。

道路清掃を企業スポンサーを付けて行い
道路にその企業の看板を立てるというもの。
※詳しくはコチラ → クリーンアップ神山




P6120165 (Small).JPG



また、この仕組のまわし方がすごくて、
基本的には「忙しい人は来るな」というスタンス。

乗り気ではないのにしがらみで来るというのは
どこかに歪みが起こるので持続的ではない。

だから、極力プレッシャーにならないように
電話などはかけないし、告知はメールのみなのだそう。


だからこそ、
「おもしろくなければ人は集まらない」
というシンプルなところに戻ってくる。

ぼくも学生団体の代表をやらせていただいていたので
この考えにはとっても共感できる。


※余談ですが・・・
※『早稲田リンクス』という団体でこんなことやってました。こんなイベントも・・・



さらにさらに、こういう仕組をまわすためには
コンセプト・ビジョンの共有が重要になってくる・・・


が、ここで機能してきたのがメーリングリスト。

なんと2000年8月から活用をはじめたのだそうで、
ここで大南さんが考えていることなどを
長い年月をかけて少しずつ発信されてきたことで
"情報"を超えた厚みのある想いが共有されている。


「ここは創造的過疎」という言葉にも納得。


いやー、おもしろい!


この後の展開がとっても楽しみな地域でした。





P6120197 (Small).JPG

この後の神山滞在記は次で書きますー!



2009年6月13日土曜日

6.12 高知県馬路村 *人口1000人・ゆず製品 売上30億円の村


高知から二時間以上かけて馬路村へ。


そう、知ってる人は知っている
ゆずの「ごっくん」で有名な馬路村です。


くねくね道を登っていくと
清流の音が静かに聞こえてくる。


路肩に車を停めて休憩すると
一気に馬路モードへ。


運転している車の中って意外とうるさいので、
騒音に慣れていた耳は一気に癒される。
吉本さんが「20分で印象は決まる」と言っていたけれど
馬路村の印象はここで決まった気がする。


P6110093 (Small).JPG


森林率96%の山あいに
約1000人の村民が暮らす。


他の中山間地域と違うのは
中心部に黒い大きな工場が存在することかな。


そう、それが「ゆず製品」を作る工場です。



観光案内所で
「工場を見たいのですが...」と言うと
「工場見学は自由となっていますので、ぜひご覧ください」と。


そんなこんなで工場へ行ってみると
内装にはふんだんに木が使われていて
なんとも心地のよい空間...


P6110099 (Small).JPG



P6110121 (Small).JPG



農協の工場とは思えないセンスのよさ。


予約無しで誰でも工場見学ができるようにするのは素晴らしい選択だと思うけど、
消費者に見られても価値が下がらない空間を維持するのは大変なことだろう。

今回は特別に峠さんというスタッフの方に
同行して解説をしていただいた。


P6110117 (Small).JPG



正直、あまり期待していなかった。


数字が先行してしまっている地域は
外からの評価と内実にギャップがあって
期待しすぎるとガッカリする...というのが定石だから。


通信販売に特化した販売チャネルで
約30万人の顧客データをもち
約3億円の売上げを上げをあげている。

約1000人しかいない村民のうち
約100人のすべてを常勤職員として雇用している。
(もちろん村外の職員もいますが)


この数字だけを聞くと、
とんでもなくすごい「ナニカ」があったのだと思いたくなる。

でも、この空間に立って
ここまでのストーリーをお聞きしていると、
ひとつひとつ階段を着実に登ってきたのだということが
かなりのリアリティと共に伝わってきた。

そこにあったのは徹底した顧客志向。
そしてそれにあった販売戦略。

なんと、箱の形が250種類存在するとのこと。
それは田舎のおばあちゃんからの贈り物は
必ず箱いっぱいに詰まっている。


空気ばかりのスカスカの箱は送りたくない・・・

これを実現するには小ロットで多種の箱を発注しなければならないのでコストはかさむ。
普通の企業なら規格化を進めてコスト削減!というのが当然の流れだけれど全く逆の方向へ向かう。


これを可能にするのが通販という仕組。
一言でいうと、利益率が高い、ということ。


ビジネスモデルの話をすると長くなるので避けますが、
この選択に馬路村の「哲学」が凝縮していると思います。


しかも、こういうこと一つ一つが
すべて職員の提案で生まれているということ。
外部のコンサルタントとかはいません。


P6110130 (Small).JPG


見学後には「ごっくん馬路村」をいただきました。

原材料<はちみつ ゆず>以上。


川で遊ぶ子ども達を見ながら一気に飲み干しました。
うまかった!


これまでの地域と違い、
そこに住む人たちと生活を共にしたわけでもないので
あまり分かりやすいところで切り取りたくはない。


だから、道を歩いているおばちゃんや
トイレ掃除をしていたおばちゃんと話してみた。


印象的だったのは、
「農協の動きに否定的な要素ってないんですか??」

って質問したら、


「みんなおとうさんが柚子をつくってるからねぇ。
 私たちはそれを売ることができて嬉しいのよ。楽しいわよー」 って。

たまたまかもしれないけど、
住民の人までこんなに楽しそうなのは結構すごい。


P6110143 (Small).JPG



村役場に行って特別村民?に登録したら
またもや「ごっくん」をプレゼントしていただき
馬路村村長の上治堂司さんと村長室でお話させていただきました。

「商品が売れたらいいということではない。
 村がよくなることを考えて、なにが必要なのかを考えないといけない」

そのためにはファン作りが村長の一つの任務と考えられ
日本中を奔走されているという話をお聞きして
"リーダー"の重要性を再認識しました。

ノーアポでお時間をいただけるとは思わず
最後まで馬路村DNAを実感し学びの多い一日でした。

ここはビジネスの現場に立つ人にとって
すごく学びの大きい場所だと思います。




2009年6月11日木曜日

6.11 愛媛県双海・内子・砥部 *愛媛を巡る一日

友廣です。



今日は朝一で双海町、

そのあとは内子町、

そのあとは砥部、

そしてまた高知の香南市の井上くん宅へ戻ってきました。





双海町の若松進一さんとお会いしました。



P6100006 (Small).JPG

「しずむ夕日がたちどまるまち」
というキャッチで
なにもなかった双海町のまちづくりを進められた方です。

当時は
「沈む夕陽は縁起が悪いからダメだ」とかで
99%が反対したのだそうです。

具体的な成果については
実感を持って理解できるまでの材料がないのですが...
「観光カリスマ百選」に選出されています。

ご多忙中に急なアポだったことに加えて
ぼくが遅れてしまったこともあり...
今までの取り組みのことで終わってしまい
今と先のことは聞けませんでした。

「まちづくりには、虫の眼と鳥の眼の両方が必要」

「変えなきゃいけないことを変え、
 変えてはならないことを変えない・・・
 そういう選択ができるかどうかが大事」

これらの言葉が印象的でした。

たしかに、
今まで回ってきた地域を回想してみると
とても納得感のある言葉です。

次回は事前に連絡をして
訪ねさせていただけることとなりました!



その足で内子町へ。

前回は高知に来る前に宝泉さんとお会いさせていただいたのですが
夜遅い時間だったので景色も見れずだったので
また来たいなと思っていました。

今回は機会がないと思っていたのですが
宇和島でお会いした藤田圭子さんが
内子の岡田さんに学ばれてきたということで紹介していただけることに。

岡田文淑さんは内子の町並み保存を
役場職員として進められた方です。
愛媛でお会いした方の多くが「師匠」と呼ばれるだけあって素敵な方でした!

先日お邪魔した
地域住民が経営されている「石畳の宿」も
岡田さんがつくられたのだそうです。

P6021927 (Small).JPG


内子の町並み保存のことは全然知らなかったのですが、
あれだけのまちを、近代化の象徴とも言える新築住宅への流れではなく
古き良きものを守っていくという選択へ導いたこと。

雨の中、まちを歩きながら
その功績を感じておりました。

「あの家があったら価値があったのに・・・」
という声を、いろいろな地域で聞いてきましたが
20年、50年、100年単位でものごとの判断ができること、
これが地域のリーダーには求められている気がします。

また、
「一万人の中の一人の存在でも、まちはガラリと変わる」
という言葉が印象的でした。

その一人は市長ではなく、
"オピニオンリーダー"である。

肩書きは関係なく、
地域の風向きを変える存在。
地元の人かもしれないし、外の人かもしれない。

この言葉も、いろいろな地域を見てきた
今の自分だからこそ理解できる気がする。


P6100044 (Small).JPG



最後に、だめもとで電話をしてみたら
お伺いしても大丈夫ということだったので
砥部にて陶芸をされている工藤省治さんを訪ねました。

以前に松屋銀座にて
ナガオカケンメイさんと対談されていて
それを聞きに行った時に感銘を受けたのでした。

芸術方面にはめっきり疎いので
知識は全く持ち合わせていないのですが、

その笑いを交えつつも
見事にツボを抑えつつ
鮮やかな切り口から繰り広げられるトークに
なんだか強く惹きつけられたのでした。

その後、砥部焼を砥部焼たらしめる
そのアンバランスの組み合わせで
絶妙なバランスを構成する模様を見て
古きものの新たな姿をみた気がしました。

温故知新。
工芸品の価値が下がっている時代にあって
「砥部焼」を洗練し、磨き続けられている
その先頭にいるのが工藤さんのようです。


直感で書いているので
筋違いなところもあるかもしれませんが、
間違いがあれば指摘していただければ幸いです!

短い時間でしたが
お会いできてよかったです。

P6100083 (Small).JPG


「不易流行」「温故知新」

今日はこの辺りの言葉でつながった気がします。

また、
「ブランドとは生き様だ」という言葉も浮かび上がって来ました。

こちらは追って書いていきます。

明日は馬路村へ行ってきます!



2009年6月9日火曜日

今後の予定など

友廣@宇和島です。

昨日高知をあとにして
早稲田リンクスの先輩の山内さんから紹介してもらった
愛媛新聞の藤田さん&宇和島市役所の大塚さんに
食事をご馳走になりました。
これから藤田さんに紹介していただいた水荷浦をたずねてきます!


そのあとは未定ですが、
愛媛(砥部?)→高知(馬路村)→徳島(神山町・上勝町?)
あたりを巡りたいと思っています。

今週末にはETC割引を使って東京まで向かい
東京で用事を済ませて
宇都宮にて吉本哲郎さんの地元学の現場を見させていただき
北へ北へ向かおうかと考えております。

とりあえず関東はあと回しにして
東北→北海道まで回れたら・・・と思っています。

最近ブログを見てくれている方と偶然つながったり
新聞・雑誌を見てくださった方がいたり
うれしはずかし前へ進んでいきたいと思います。


まだ書けていない地域もあるのですが
まとまった時間が取れたら順に更新していこうと思いますので
どうか気長に待っていただければ幸いです。

決して地域に序列をつけているわけではなく、
スケジュールの組み方で時間が取れたか取れなかったか・・・なので
どうかご理解いただければ幸いです。

いまのところ、泊めていただいた土地はすべて
お世辞ではなく素敵な魅力があるところでした。
「一番良かったところはどこですか?」と聞かれるたびに
こう答えているのですが、これは本当です。

引き続き、どうぞよろしくお願いします!!

6.9 愛媛県宇和島市 *「段畑」で生きる

友廣@宇和島です。



今週で四国を立つので

複数箇所でいろんな人を訪ねるスタイルとなりました。



一箇所での滞在時間は短く、

お手伝いもできないので

家に泊めていただくのは申し訳ないし

車中泊が多くなりそうです。

住めば都とはよく言ったもので慣れれば快適です!





今日は朝からちょいちょいと作業をして

藤田圭子さんの実家である水荷浦(水ヶ浦)を訪ねることに。



三浦半島という長ぼそい半島に位置する
この土地には平地がなく、
かといって高い山もない。

生きるために山を開拓し
井戸から水を荷って来ていた。
それが地名にも残っているようです。

その生きるエネルギーの強さは想像を絶するものがあります。
この下の写真を見てみてください!



P6092221 (Small).JPG


これ、なんだと思いますか?

昨日大塚さんが
「コロッセオみたいっていう人がいるよ」
っておっしゃった意味が分かりました。


これが「段畑」というものです。

上から見たらこんな感じ。

P6092220 (Small).JPG

「高所恐怖症の人はいやがる」という言葉の意味も分かりました。

昭和初期くらいまでは
三浦半島全域でこのような光景が見られたそうですが
みかんのバブル→養殖漁業のバブル
という変遷を経て、いまはほとんど消えてしまったそうです。

二年前に文化庁の重要文化的景観に制定されたそうですが、
今も約20人の農家さんたちが4haの耕地にジャガイモやサツマイモをつくり
その生活によって、この景観は守られています。

お伺いさせていただいた
松田行雄さんが言うには
ここのジャガイモは日本一うまいとのこと。
大人気ですぐに売切れてしまうそうです。

いつも石垣のある光景を見るたびに
組んだ人々の気持ちに想いを馳せるのですが、

車も機械もなかった時代に

��~2m幅×50段はあろうかという段畑に生きるということ
その覚悟は想像を絶するものがあります。

しかし、
当時の写真集をパラパラと見せていただいたのですが
働くお父さんの顔、それを支えるお母さんの顔、家の手伝いをする子どもの顔・・・

そこには力強いなにかがありました。

少なくとも
「貧しくて可愛そう・・・」
なんていう感情とは程遠いなにか別の
いまの時代に必要ななにかを感じました。


段畑はいま、
観光地化に向けて動き出しているようですが、
このメッセージを伝えるものであって欲しいなと思いました。



その後は津島町の森田浩二さんを訪ねて
いろいろとお話をさせていただきました。

四国のまちづくり事情を聞かせていただき
井上将太くんから聞いた若松進一さんも紹介していただけることとなりました。
明日の朝からお会いしてきます!

そのあとは内子町を再び訪ね
立役者の岡田さんとお会いさせていただきます。

明日も盛りだくさんな一日になりそうです!


2009年6月8日月曜日

6.3-8 高知県いろいろ *高知満喫!

友廣です。



6月3日からはじまった高知の旅もついに終わりました。



高知では5泊6日間、

井上将太くん(しょーちゃん)の案内により

一橋の渡辺雄(ゆうゆう)、伊藤友里(イトユリ)、佐々原悟(さとる)

慶應の大前勇(おおまえさん)+日替わりで高知大学生



というメンツで高知のいろーんな人に会い

現場を訪ねさせていただきました。



毎日が激動の日々だったので

詳細は割愛しますが

写真とともに一部紹介してみます。




P6042021 (Small).JPGのサムネール画像

「砂浜美術館」にて。
あいにくの天気ですが・・・一緒に旅したみんなです。
なにもつくらないことで生まれる美術館。
仕掛け人の畦地さんにもお話を伺いましたが
当時のハコモノ行政に対するメッセージもあったとのこと。
いまは「Tシャツアート展」が有名ですね!

  「美しい松原」が作品です。

  沖にみえる「クジラ」が作品です。

  砂浜に咲く「らっきょう」が作品です。

  卵を産みにくる「ウミガメ」が作品です。

  砂浜を裸足で走る「子どもたち」が作品です。

  流れ着く「漂流物」が作品です。

  波と風がデザインする「模様」が作品です。

  砂浜に残った「小鳥の足跡」が作品です。

  (サイトより引用)

P6041971 (Small).JPG

これ、なんだか分かりますか??
天日干で塩をつくるさいに濃度を濃くするために使う布です。
上から海水を流して、日光で蒸発させて下で貯めます。
このあとはパレットに移して結晶化するまで待つ。

手作業だから大変そうだけれど、
毎日海を眺めるロッジで家族そろって
モノをつくる現場はなんとも羨ましかったです。


P6031961 (Small).JPG

赤岡の絵金蔵にて。
「笑い絵」のインパクトもさることながら、
赤岡のまちづくりのストーリーはおもしろい!
小さな町の小さな動きだけれども
15年くらい前(?)にファシリテーター&クリエイターが関わって
長年かけて住民主導のまちづくりを実現した現場でした。
「デザイン」の重要性を再認識しました。


P6062120 (Small).JPG

赤岡青果市場にて。
地方卸売市場にも関わらず
100億円の売上げがある高知最大規模の市場。
なんと、ソーシャルビジネス55選にも選ばれています。
「農家の暮らしを豊かにしてあげたい」という想いのもと
社員が農家の庭先まで集荷を行ったりしています。
(朝3時台にスタート。寝坊して同行することはできませんでしたが・・・><)

高齢化の進んだ小さな農家さんの野菜も集荷して
小ロットで裸の状態で集められた野菜を包装して出荷していたりと
本当に農家のための市場ができあがっています。
今でも「セリ」が賑やかに行われています!

そしてこの市場を作ってこられたのが
水田幸子会長で女性にして80歳を超えてもなお現役。
先日社長の座を譲ったそうですが、
あの小さな身体のどこからエネルギーが沸いてくるのか不思議でした。


P6062134 (Small).JPG

しょーちゃんがインターンで林業の現場に入っていた
苓北地域を案内してもらいました。
まさに森林のスペシャリスト。
林業の現場も見てきたけれど
いまいち課題と展望が掴めなかったのですが
森→木材市場?→製材所と回ってみて
だいぶ構造的に理解することができた気がします。



塩井政利さん
:消防士をやりながら地域活動を続けてこられた方。それも、中途半端じゃなくすごい実績があります。

松田高政さん
:水俣の吉本さんから紹介をしていただきました。地域のコンサルティングを行われる傍ら、高知の物産を扱うお店を経営されています。

畠中智子さん
:高知でうまくいっているところでは大体お名前が聞こえてくるキーパーソン。
本当に素敵な人柄があふれるファシリテーターをされています。


他にも、上記の方をはじめとして
すごく素敵な出会いの多い日々でした。

しょーちゃん、ゆうゆう、
そしてお会いした皆さん
どうもありがとうございました!


2009年6月3日水曜日

四国上陸!

友廣@高知です。

ずっとネットに接続できなかったり
車での移動が続いていたりで
なかなか更新できずにおりました。
報告も追って更新しますのでしばらくお待ちください!

伊是名島から
鹿児島の日置市、やねだん、
宮崎県の川南町
熊本県の水俣市をめぐり

昨夜、愛媛県の内子町に立ち寄り
今朝、高知にたどり着きました。

本日からは一橋大学の友人
渡辺雄くんが高知大学の井上将太くんと企画してくれた
高知をめぐるツアーがはじまりました。

初日も濃い一日でしたが
久しぶりに東京の仲間とともに
意見を交わしながら充実した日々を過ごそうと思います。

どうぞ宜しくお願いします!